12月10日(土)、新潟県医師会館において第20回研修会を開催しました。
前半は近利雄先生による講演「アジア途上国への渡航者のための感染症対策」でした。渡航者の健康管理として感染症対策(防蚊対策・狂犬病・下痢・衛生)のリスクアセスメントについて論じた後、渡航前のワクチン接種や渡航後の注意点についてのリスクマネジメントを講義されました。
海外では、日本の医療事情や承認状況にそぐわない内容が多々含まれており、臨床場面での実施は自己責任であることを述べられ、途上国の感染症対策の難しさが垣間見えました。
後半は浜口伝博先生による講演「ストレスチェックの実際の運用と課題」でした。職場環境の変化、職場の人間関係、過労、うつ病など様々な要因から起きる自殺の危機経路を論じ、ストレスチェック制度実施のための法改正の背景を説明されました。また、ストレスチェックに対する医師の安全配慮義務(予見義務・結果回避義務)が発生するのか、判例を用いて問題提起されていました。
時々ユーモアを交え、会場からの笑いが絶えない講義でした。
会場風景