お知らせ:行政・法令

【厚生労働省】リスク評価結果等に基づく労働者の健康障害防止対策の徹底について

2019年05月24日

出典:厚生労働省ホームページ
※内容を抜粋して掲載しています。

 平成30年度の「化学物質のリスク評価検討会」において、1,2―酸化ブチレン等9物質についてリスク評価を行い、「平成30年度化学物質のリスク評価検討会報告書」が取りまとめられました。一方、1―ブロモプロパンについて、ばく露実態調査の結果、高いばく露が明らかになりました。

 また、「化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会」において、酸化チタンに係る措置の検討を中断することとし、粉状物質である酸化チタンは長期間にわたって多量に吸入すると肺障害の原因となり得るものであるため、関係業界に対し注意喚起するとされています。

 

【リスク評価を行った9物質に関する情報】

■1,2―酸化ブチレン
有害性情報:ヒトに対する発がん性が疑われる
用途例:トリクロロエタンの安定剤、塩ビコンパウンドの特殊溶剤、医薬品・農薬・界面活性剤の原料

■ジフェニルアミン
有害性情報:ヒトに対しておそらく発がん性がある
用途例:有機ゴム薬品、染料(酸性及び硫化系及びセリトン染料)、火薬安定剤、塩素系溶剤の安定剤、医薬品

■ビフェニル
有害性情報:ヒトに対しておそらく発がん性がある
用途例:熱媒体及びその原料、染色助剤、防かび剤、合成樹脂

■レソルシノール
有害性情報:ヒトに対する発がん性は判断できないが、その他の有害性あり
用途例:ゴム・タイヤ用接着剤、染料、分析用試薬、木材接着剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤

■ノルマル―オクタン
有害性情報:ヒトに対する発がん性は判断できないが、その他の有害性あり
用途例:有機合成及び共沸蒸留の溶剤

■酢酸イソプロピル
有害性情報:ヒトに対する発がん性が疑われる
用途例:塗料用溶剤、印刷インキ用溶剤、反応用溶剤、医薬用抽出剤

■ジメチルアミン
有害性情報:ヒトに対する発がん性は判断できないが、その他の有害性あり
用途例:加硫促進剤、殺虫・殺菌剤、医薬品、界面活性剤、溶剤(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)などの原料熱媒体及びその原料、染色助剤、防かび剤、合成樹脂

■ビニルトルエン
有害性情報:ヒトに対する発がん性は判断できないが、その他の有害性あり
用途例:塗料用改質剤、絶縁強化剤、医薬品、農薬中間体

■メチレンビス(4,1―シクロヘキシレン)=ジイソシアネート
有害性情報:ヒトに対する発がん性は判断できないが、その他の有害性あり
用途例:ポリウレタン樹脂原料

 

 詳細はこちらでご確認ください。(厚生労働省HP)

基安発0329「リスク評価結果等に基づく労働者の健康障害防止対策の徹底について」

平成30年度化学物質のリスク評価検討会報告書(報告書本文及び別冊)

酸化チタンの措置検討に係る今後の対応について

 また、化学物質による労働者の健康障害を防止するため、職場で化学物質を使用する際に実施することが求められるリスクアセスメント等、適正な化学物質管理に向けた取組について、技術的な支援を受けることができます。これは、テクノヒル株式会社が平成31年度の厚生労働省委託事業として無料で実施しているものです。

支援内容等はこちらでご確認ください。(厚生労働省HP)

 
ページの先頭へ